難聴地域医療学寄附講座

教授ごあいさつ

 東北大学難聴地域医療学寄附講座のHPをご覧いただき、ありがとうございます。
 本講座は地域における難聴治療が推進すること、また難聴治療により地域のご高齢者の方々の生活の質が向上することを検証することを目的に令和4年10月1日より2年間の予定で設置されました。
 高齢社会の日本において、65才では約3割、75才では約7割の方々に難聴があると考えられています。難聴者の方々は、本来であれば補聴器や人工内耳により良い聴こえを取り戻して、豊かな会話や音楽、自然の音を楽しみ、健康寿命を延ばすことが望まれます。しかしながら日本では欧米に比べて補聴器の適正な普及が遅れており、また重度難聴の方々への人工内耳の普及も途上にあります。これらの聴覚補償機器はメガネとは異なり装用してすぐに快適に使えるものではありません。日常装用して聴こえをよくするために、耳鼻咽喉科の専門外来や販売店に通い、機器の調節や本人の訓練を行うことが重要です。
 本講座では、地域医療、地域包括ケア等の現場において高齢者ご本人や福祉介護関係の方々に難聴の治療(聴覚補償)に関して正しい知識を提供させていただき、難聴治療を受けれるように活動を進めてまいります。多くの高齢者ならびに医療・介護スタッフの方々に難聴とその治療についてご関心をもっていただきたくことを望んでおります。
講座の設置に関して、マキチエ株式会社のご寄附とご支援をいただいています。(会社HP:マキチエ|補聴器と耳鳴り治療器の製造・販売 (makichie.co.jp)
教授 香取幸夫