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授ご挨拶

東北大学耳鼻咽喉・頭頸部外科学教室のHPへようこそ


教授 香取幸夫
東北大学大学院耳鼻咽喉・頭頸部外科学教室は、美しい四季に囲まれる杜の学都仙台市において診療・研究・教育に励み、数々の先達の教えを大事にしながら、患者さんの回復や医学の発展に寄与しようと日夜努めています。日本耳鼻咽喉科学会宮城県地方部会の事務局も教室内にあり、宮城県の耳鼻咽喉・頭頸部外科の治療の中心となるとともに、国内外におけるトップレベルの診療技術を保ち、多くの耳鼻咽喉科指導医を広い地域に輩出しています。

私どもの教室は、1911年に初代教授和田徳次郎によって創設されて以来、現在まで105年の歴史を有します。教室を担当する教授(敬称略)は、立木豊、片桐主一、河本和友、髙坂知節、小林俊光と受け継がれ、2013年より香取幸夫が第7代目の教授に就任しています。創立から現在までに教室で学んだ耳鼻咽喉科医師は480名に達し、東北地方をはじめ全国津々浦々で活躍しています。

2016年2月現在、私達の教室は教授2名(香取幸夫、川瀬哲明<医工学研究科>)、准教授1名(日高浩史)、講師2名(渡邊健一、小川武則)、院内講師3名(山内大輔、加藤健吾、野村和弘(出向中))、以下総勢約30名で活動しております(詳しくは医局員紹介をご覧ください)。また、私たちと連携しながら、宮城県内を中心とした関連する病院(一部福島県)に勤務している医師が約45名おり(関連病院紹介のページを参照ください)、大学病院を含めた大きな診療群として患者さんの治療を行い、診療の向上ならびに専門医を目指す若手医師やメディカルスタッフの教育に尽力しています。

耳鼻咽喉・頭頸部外科とはどういう診療科でしょうか?

一言でいえば、「鎖骨から上の頭頸部の領域を担当する診療科」です。
耳鼻咽喉科という名前が長く用いられてきましたが、1980年代から頸部の外科的治療を行う機会が増え、担当する分野が拡がったために多くの大学病院では、次第に耳鼻咽喉・頭頸部外科(耳鼻咽喉科・頭頸部外科という名称を用いている大学もあります)が使われるようになりました。現在では広く世界中に認められている診療科名です。また、一部の大学では耳鼻咽喉科と頭頸部外科と2つの科に分けて診療を分担しているところ(たとえば東京医科歯科大学など)もあります。

耳鼻咽喉・頭頸部外科の診療範囲は?

耳鼻咽喉・頭頸部外科では耳、鼻、口腔、咽頭(のど)の疾患、声の異常、顔面外傷、頸部(首)の腫瘍などを扱います。 めまい、顔面神経麻痺、唾液腺疾患(耳下腺、顎下腺)なども担当します。 簡単に言いますと、鎖骨から上の領域で脳と目と歯を除く領域を扱うのが、耳鼻咽喉・頭頸部外科ということができます。

耳鼻咽喉・頭頸部外科で扱う疾患別にわけますと、炎症性疾患(中耳炎、副鼻腔炎、扁桃炎など)、アレルギー(花粉症など)、腫瘍(舌癌を含めた口腔癌、耳下腺腫瘍、上顎癌、喉頭癌、下咽頭癌など)、神経疾患(顔面神経麻痺、めまい、聴神経腫瘍など)、感覚器疾患(難聴、嗅覚障害、味覚障害など)というように多岐にわたります。

耳鼻咽喉・頭頸部外科の医師は少ないですか?

日本には約27万人の医師がいますが、耳鼻咽喉科医師は約11000人(4%)に過ぎません。しかし、私どもは医療の中でも非常に重要な領域(詳しくは各部門紹介のページをご覧ください)を担当させていただいており、少ない人数ながら日夜切磋琢磨して、よい医療を提供できるように努力しております。

耳鼻咽喉・頭頸部外科はやりがいのある診療科ですか?

  1. 幅広い臨床が魅力です。感覚器(聴覚・平衡覚・嗅覚・味覚など)、多くの脳神経、コミュニケーション(音声、聴覚、言語)、摂食・嚥下、上気道の炎症とアレルギー性疾患、頭頸部のがん(舌、咽頭、下咽頭、頸部食道、喉頭、上顎、鼻、頸部)などです。
  2. 個々の患者さんの診断から治療、その後の経過観察に一貫して、貢献できることは大きな喜びです。
  3. 手術的治療法も保存療法もどちらも行えるのも魅力です。
  4. 新生児から百歳以上までのあらゆる年齢層、そして男女を問わない患者層の主治医になります。
  5. 救急の現場で強みを発揮します。たとえば、急性気道狭窄に対する気管切開、気道異物・食道異物の摘出、鼻出血の止血、めまいの救急処置、顔面神経麻痺の治療などです。
  6. 重要性のわりに耳鼻咽喉科医数が少ないので、専門医としての大きなやりがいがあります。卒後30年を過ぎた現在も、医学部学生時代の同級生が耳鼻咽喉科なら私に相談してきます。同級生からも頼りにされており、よいコミュニケーションを保っています。

私が耳鼻咽喉科医になった理由と現在の心境

私は医学部の5~6年生の臨床実習のとき、その都度すべての診療科に魅力を感じて進路を迷っていました。とくに身体の機能障害をもつ方々の治療に携わりたいと考えていましたが、なかでも患者さんを初診から手術、術後経過まで通して診療することが出来る、小範囲の外科系診療科に魅力を感じていました。最終的に難聴や音声障害などコミュニケーション障害に対してメスをもって治せる耳鼻咽喉科を選びました。

その後、私が耳鼻咽喉科の研修を始めてから25年が過ぎました。耳鼻咽喉科の守備範囲は年々広くなり、現在では頭蓋底から鎖骨の高さまで眼球と歯牙を除いて担当する大きな診療科になっています。それに伴い大きなやりがいを感じていますが、一方、治らない機能障害やがんの患者さんに寄り添う機会も増え、先進的な医療技術を求めるだけでなく患者さんの悩みを理解できる医師になりたいと思い続けるようになっています。

私たちの教室のモットー

個人を尊重し皆が助け合う、明るい開かれた教室。

私たちの耳鼻咽喉・頭頸部外科には、様々な年代の医師が勤務しております。すでに高度の医療を身に着け、全国的にも指導的立場にある医師から、これから自分の専門分野を確立していくために日夜努力している若手医師もおります。耳鼻咽喉・頭頸部外科の中にはたくさんの専門分野がありますので、大学病院では診療も様々なことをしております。加えて、診療の他に学生教育、医学の進歩に貢献するための臨床・基礎研究も盛んに行われており、各医師の日々の仕事の内容や、目指している方向は様々です。ですから、私たちの教室では、個々の医師の個性・目標を尊重した教室運営に努めております。そのために、個々の医師の希望を定期的に聞きながら、医学の進歩への貢献と地域の医療を守るという教室全体の目標と個人の目標をバランスよく実現していくことを理想としております。

医療の提供と研究、コミュニケーション能力に富む医師の育成、
大学病院は良質の医療を提供するということに加えて、医療の進歩に貢献する研究を行うという使命、学生・若手医師を育てて一人前の良い医師になってくれるように教育するという重要な3つの使命を持っています。医療は患者さんのためにチームで行うものですので、同僚を助ける気持ちと、教室という職場を元気にする縁の下の力持ち的なパワーも大切です。良い医療を実践するためには、心身ともにバランスがとれて患者さんや同僚とのコミュニケーション能力の秀でた臨床医を養成する必要があり、そのためにも、雰囲気のよい教室でなければなりません。お互いに助け合いながらそれぞれの理想を実現するような教室を理想としております。

私たちの教室の特徴

さまざまな大学の出身者が勤務する自由で雰囲気のよい教室です。
関連病院に実力のある医師が多数揃っており、優れた卒後研修が行えます。
女性医師も増加しつつあり、結婚や育児を経てもキャリアアップ出来るよう支援します。
学生教育が常に高い評価を得ており、学生からも支持されている教室です。

教授略歴

1981年 麻布高校卒業
1982年 東北大学入学、医学部スキー部に所属
1988年 東北大学卒業、耳鼻咽喉科学教室に入る、東北公済病院に勤務(初期研修)
1989年 東北労災病院に勤務(初期研修)
1990年 東北大学院医学研究科入学、聴覚に関する形態学的研究に従事
1991年 大学院交換学生制度で山形大学解剖学第一講座に就学(3年間)
1994年 大学院卒業、英国留学2年間(キール大学ハックネイ教授の元で内耳形態学を研究)
1996年 山形市立病院済生館に勤務
1998年 東北公済病院に勤務
1999年 東北大学助手
2001年 岩手県立宮古病院に勤務
2003年 東北大学助教
2006年 東北大学講師
2008年 東北大学准教授
2009年 仙台市立病院に勤務
2013年 東北大学大学院教授(現職)