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期研修プログラムのご案内

初期研修プログラムのご案内

東北大学病院初期臨床研修プログラムでは、2年間のプログラムのうち、最大で10ヶ月間将来先行を希望する診療科など、自由に選択することが可能なことが特徴です。さらにホスト診療科制度を設けているため、当科をホスト診療科として初期臨床研修プログラムを組んで頂くと、耳鼻咽喉・頭頸部外科医として必要の経験を早くから養うことができ、専門医取得のための準備やサブスペシャリティの選択について初期研修医のうちから考え取り組むことが出来ます。

それ以外にも関連する市中病院での「たすきがけ研修」を選択することで大学病院以外の症例も経験できること、高度救急救命センターで救急疾患へのトレーニングも積むことが出来ること、学術、卒後研修センター員によるサポート、クリニカルスキルズラボなど研修をより充実させてくれるサポート体制を敷いています。

東北大学病院初期臨床研修プログラムについては東北大学病院卒後研修センターのサイト(https://www.sotuken.hosp.tohoku.ac.jp/)に詳細が記されていますが、初期研修医のうちから耳鼻咽喉・頭頸部外科の研修を開始したい、または、東北大学病院で研修予定で当科での研修(ローテート)を検討している方は、ぜひ直接御相談下さい。

東北大学病院卒後研修センターでの初期臨床研修を終えて

石川 健一朗(H29東北大学医学部卒業、H31東北大学病院卒後研修センター初期臨床研修修了)

このページをご覧の方は、東北大学耳鼻咽喉・頭頸部外科への入局及び初期臨床研修病院としての東北大学病院に興味を持っている方だと思います。ここでは、私が東北大学病院を初期研修先に選んだ経緯とその実際の過ごし方、耳鼻咽喉科医になった今振り返っての感想をお伝えさせていただこうと思います。

私は大学4年生、5年生の時にとあるプライマリケアが有名な病院に興味があり見学に行きました。しかしその病院の特徴を知るにつれて、自分がプライマリケアでの対応力を第一に欲しいわけではないことに気がつきました。またその病院の先輩方の多くが病院に残り続け、別の大学に入局しているという点から、東北大学の耳鼻咽喉・頭頸部外科に入局を考えていた自分にとってどのようなメリットがあるかを考え、志望病院から外しました。

改めて研修病院について考え直したとき、かたや高エネルギー外傷や熱傷など集約的な三次救急を経験でき、総合感染症科や糖尿病代謝科など専門性の高い様々な科があり、志望している耳鼻咽喉科では頭頸部外科をはじめ嚥下、音声、耳、鼻それぞれの指導医がいらっしゃり様々な疾患が集まってくる東北大学病院。かたや感冒症状や腹痛など、患者が不調を感じて初めに訪れる二次救急の対応や、咽頭痛や難聴、アレルギー性鼻炎など一般的な耳鼻咽喉科疾患を経験できる市中病院。それら両方の病院で研修ができるという点で、東北大学病院研修プログラムのたすき掛け制度に興味を持ちました。また研修した科やたすき掛け先の病院の先生方とつながりが持てるということも将来的なメリットであると感じ、東北大学病院で初期研修をするという選択をしました。

東北大学病院の初期研修プログラムには、ホスト診療科という、アドバイスをいただく科を自分で決めてもよいという制度があります。私はホスト科を耳鼻咽喉・頭頸部外科に設定し、東北大学病院で初期研修をした先生のお話を伺いながら、2年間のスケジュールを決めました。東北大学病院には、数十におよぶたすき掛け研修可能な関連病院があるため、それぞれの病院の特徴など実際に経験した方にお聞きしなければわからない情報も多くあります。耳鼻咽喉・頭頸部外科はそれぞれ耳、鼻、音声などが得意な病院があり、私は鼻科手術の多い病院と、耳科手術の多い病院でそれぞれ2カ月ずつ病棟・外来・手術の研修をしました。今思うと、入局した後に数カ月単位で希望する病院に赴任して研修を行うことは困難であるため、この時得た経験が耳鼻咽喉科医としての自分の重要な基礎になっていることを感じます。メジャー科についても、一般的な疾患の管理を市中病院で研修したいと考え、夜間もひっきりなしに患者が訪れる二次救急指定病院で研修を行いました。初診の患者を上級医に相談しながら治療をしたり、心不全や消化菅出血など一般的な疾患の病棟管理を行うなど、患者さんと主体的に関わりながら忙しく過ごすことができました。また、東北大学病院の救急科での研修では、運びこまれたストレッチャーのままCTが撮影でき、そのまま血管内治療などが行えるハイブリッドERでの診察など、高度な救急診療も経験しました。三次救急の初療から退院までの全身管理を自分が担当し、輸液の集約的な考え方や管理法についてご教授いただきました。また総合感染症科、精神科など専門性の高い診療科で、指導医の先生方にいろいろなことをご教授いただいたことは大変よい経験となっております。加えて、2年間の研修計画に関し、研修内容を適宜修正できることも、東北大学病院での研修の良い点であると考えます。私も実臨床を経験する中で糖尿病の管理方法を詳しく知りたいと思いローテートするように変更しました。

以上のように、自分が経験を積みたい病院・診療科を自分の希望で柔軟に組み立てることができるという点が、この初期研修の最大の特徴です。

周りの研修医は様々な大学から集まっており、将来東北大学の診療科への入局を強く意識している志望が明確な人が多く、とても刺激を受けました。初期研修を終えて耳鼻咽喉・頭頸部外科に入局した後も、指導医であった先生にお声がけいただいたり、他科にいる多くの同期に困ったときに電話で相談ができるなど、初期研修で得た縁がそのまま自分の助けとなっていることを感じます。

東北大学病院での初期研修に少しでも興味を持った方は、ぜひとも卒後研修センターと耳鼻咽喉・頭頸部外科の医局に見学にいらしてください。皆様のお越しをお待ちしております。

 

東北大学病院 初期臨床研修を振り返って

逸見 朋隆(H26 日本大学医学部卒業、H28 東北大学病院初期臨床研修修了)

医師免許取得後の初期臨床研修制度の義務化から10年が経ち、今や各病院ごとに特徴のある研修プログラムが用意されています。医師としての臨床や研究の能力を養うためだけでなく、社会人としてのスタートでもある2年間は言うまでもなく非常に重要な期間です。

そうとは分かっているものの、病院見学や説明会に行っても、正直なところ立地と待遇しか違いがはっきりとわからないという経験を私自身も経験しました。私は東北大学病院での研修を選択し指導医や環境に大変恵まれ、少し自信をつけて耳鼻咽喉・頭頸部外科科専攻医としてのキャリアをスタートできます。そこで、このページでは卒後研修を東北大学ですることのメリット、志望科を早めに決定することのメリットについてご説明致します。

東北大学病院の初期臨床研修の特徴は、非常に自由度の高い研修プログラムを各個人ごとに作成でき、大学病院と約60ある関連病院での研修をどちらも経験できる「たすきがけ」が可能である点です。大学病院では先進的な医療や、稀な症例、研究のデザインだけでなく、市中病院にはない専門的な診療科で研修を積むことができるメリットがあります。その反面、大学では診療に携わる機会の少ないcommon diseaseに関しては市中病院で経験を積むことができます。更に、複数の病院で研修することで、自分の行っていた医療に合理性があったか否か、「井の中の蛙」になっていなかったかの確認ができることも東北大学研修のメリットだと考えます。

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1年 東北大学病院 東北公済病院
耳鼻咽喉・頭頚部外科 救急 消化器内科 内科 循内 麻酔
2年 東北公済病院 東北大学病院 長町 仙台市立病院 東北大学病院
麻酔 外科 耳鼻科 精神 放治 感染 地域 耳鼻咽喉科 耳鼻咽喉・
頭頚部外科

上記が私が実際に過ごした2年間の研修内容です。志望科を早く、できれば研修開始前に決定することで、東北大学病院研修の良さは最大限に引き出されると思います。ご覧のように耳鼻科を軸に据え、頭頸部重複癌精査や下咽頭癌の加療、入院患者の胃瘻増設などでお世話になる消化器内科。頭頸部癌患者に対する照射計画の作成をしていただく放射線治療科等を大学で研修し、common diseaseを数多く経験したいと思った科を市中病院で研修しました。志望科である耳鼻科に関しては大学と市中病院をどちらも経験することで病棟管理、外来、手術を数多く経験できました。もちろんこのような研修内容は自分一人で作成した訳ではなく、ホスト科(私の場合は耳鼻科)の先生に相談しながら、キャリア形成に直結するように組んで頂きました。

必ずしもホスト科を決定する必要はなく、また研修初年度の年末に希望調査があり、翌年度の研修内容を変更することも可能であることも東北大学病院研修の良い点です。
いかがでしょうか、興味を持っていただけましたでしょうか。直接お話しできればもっと伝えられることもあるかと思います。「研修病院選びがわからない」、「絶対にこの科になると決めている」そんな皆さんのお越しをお待ちしています。