(a) 内耳研究

当教室で確立されている、形態学、電気生理学、分子生物学などの多面的なアプローチを用い、難聴、眩暈の病態解明、新しい治療法の開発を目的に研究を行っている。

おもな研究テーマ

①遺伝性難聴に関する分子生物学的研究
②音響外傷に対する予防、防御機構の研究、
③内耳イオン輸送機構に関する研究、
④ＭＥＴChannelの超微形態に関する研究
⑤迷路摘出時の聴力保存に関する研究

(b) 聴覚研究

感音難聴耳の言葉の聞き取り改善をめざした基礎的、臨床的研究を行っている。

おもな研究テーマ

①補聴器装用、人工内耳装用後の単語明瞭度、語音明瞭度改善に向けた取り組み（リハビリテーション）
②視覚－聴覚マルチモーダル情報処理機構に関する研究（東北大学電気通信研究所、東北大学加齢医学研究所との共同研究）
③MEG（Magnetoenchepharography）を用いた中枢聴覚機構に関する研究（東北大学加齢医学研究所との共同研究）
④耳鳴の病態解明とその治療に関する研究

(c) 中耳、耳管研究

耳管疾患、真珠腫性中耳炎の病態に基づく治療法の確立をめざし、基礎的、臨床的研究を行っている。

おもな研究テーマ

①真珠腫性中耳炎の動物モデルに関する研究
②真珠腫性中耳炎発症における閉鎖不全耳管の関与に関する研究
③難治性耳管開放症の診断法ならびに治療法に関する研究
④耳管開放症に関する画像診断・形態学的研究

(d) 神経耳科・頭蓋底外科手術法に関する研究

聴神経腫瘍手術や側頭骨切除術などの手術治療は近年の耳鼻咽喉・頭頸部外科における重要な分野となっている。安全かつ機能的な手術法の基盤としての研究を行っている。

おもな研究テーマ

①聴神経腫瘍の聴覚障害に関する蝸電図学的検討
②部分的迷路破壊術による錐体尖へのアプローチに関する研究