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輩からのメッセージ

石井 亮(H23年入局)

皆さん、こんにちは。私は東北大学耳鼻咽喉・頭頸部外科で頭頸部がんの治療を担当している石井 亮と申します。平成20年の卒業で、石巻赤十字病院で3年間研修を行ったのちに教室に入りました。最近では国立がん研究センター東病院での勤務を経て、令和2年4月から教室に戻り、咽頭・喉頭の低侵襲な鏡視下手術など、教室にがんセンターで学んできた新しい技術を還元しています。

『広い診療範囲と、サブスペシャリティ―を持てる』ことが耳鼻咽喉・頭頸部外科の大きな魅力と感じています。我々の診療対象は、鎖骨より上の脳と眼球を除く全ての臓器におよびます。実際の臨床の場では、耳疾患、鼻疾患、喉頭・音声疾患、感染症や機能疾患、頭頸部腫瘍、嚥下障害などの分野に分かれていますが、それらを超えて広い知識をもち、サブスペシャリティーとして手術治療を始めとする得意分野を持っているという医師が多いと思います。私は頭頸部がんの治療を専門としていますが、その治療と関係して生じてしまう嚥下障害や音声障害をいつも気に掛けて診療を行っています。診断から治療、そして機能的なアウトカムも考えるというのは非常に魅力的だと考えています。

『他科との連携が非常に多い』ということも、皆さんに伝わりにくい耳鼻咽喉・頭頸部外科をお勧めしたいもうひとつのポイントです。特に頭頸部腫瘍を扱う我々は、脳神経外科と合同で行う頭蓋底手術、形成外科と合同で行う頭頸部進行癌に対する再建手術をはじめ、食道外科や甲状腺外科、歯科口腔外科とも同時手術を行っています。放射線診断科や放射線治療科、腫瘍内科とも密な交流があります。また、言語聴覚士を初めとするリハビリテーションとも多く関わりがあります。

『同じ専門を持つ国内外の医師との距離感が近い』ことも魅力です。頭頸部腫瘍は全腫瘍性疾患からみれば希少がんの集合体で、まだまだ解っていないこともたくさんあります。解明したい学問的、臨床的な疑問は山ほどあります(他の分野もそうかもしれませんが)。

一緒に診療(手術も含めて)し、新しい何かを発信したいという希望がある方は、是非我々と一緒に働きましょう!