学生・研修医の方へ

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輩からのメッセージ

橋本 研

1、高次修練に参加した時期

2009年5月

2、主な高次修練コース

イタリア中耳・頭蓋底コース

3、高次修練の思い出など自由にお書き下さい

「高次修練で耳鼻科を選択するとイタリアに行かせてもらえるらしい。」こんな話を初めて耳にしたのはたしか3年生の時でした。この時点では耳鼻科は将来の選択肢として全く考えておらず、他に意中の科がありました。しかし、その後毎年のようにイタリアに行く部活の先輩を見て、「将来耳鼻科にならなくても、とりあえずイタリアには行っておきたいな。」という思いを抱くようになり、加えて5年生の病院実習で耳鼻科にも少し興味が沸いていたこともあり、高次修練では5月に耳鼻科を選択することにしました。

 4月は基礎系の研究室で過ごし、いよいよ耳鼻科の高次修練がスタート。最初の3日間は大学病院で手術見学をさせてもらい、1週目の週末にはミラノに到着して、2週目の月曜日からピアチェンツァでの実習が始まりました。一人での海外旅行は初めてで、語学力にもかなり不安がありましたが、元々方向感覚には自信があったことと人見知りしない性格なことに加え、イタリア人はみなどこか胡散臭いけど(笑)明るくて親切なことにも助けられ、ピアチェンツァでの1週間はあっという間に過ぎて行きました。実習の内容は基本的には日本と同じように手術見学でしたが、聴神経腫瘍の手術がほぼ毎日のようにあるという日本では考えられないような目の前の状況に衝撃を受け、「これが世界のトップなのか。将来医師としてこういう現場で働いてみたい。」と強く思わされるものでした。翌週は「せっかくイタリアへ行くのだから」という教授のご配慮でフィレンツェ、ベネツィア、ミラノを観光して周り、ミラノでは大好きなサッカーチームの試合も見ることが出来て、大満足の中での帰国となりました。

 今あらためて振り返ってみると、このイタリアでの経験があったからこそ耳鼻咽喉科医になっている、と言っても過言ではありません。これから高次修練を迎える学生さんの中で耳鼻科に少しでも興味を持っている方がいたら、ぜひ高次修練で耳鼻科を選択してイタリアに行ってみてください。そして同じ医局で働ける日が来たならば、イタリアの思い出話に花を咲かせましょう。